- 2011.12.19
明治大・文明とマネジメント研究所オープンセミナーに参加。
― 同研究所はドラッカー思想の研究と実践を行うことをミッションとし、ドラッカー学会との支援のもと設立された研究所です。今回は「グローバル経済を勝ち抜くためのハイ・パフォマンス・チームの創出」というタイトルで米国クレアモント大学院大学ジョセフ・リー助教授の講演がありました。同氏はKPMGでコンサル活動をしており、ドラッカーのリーダーシップの考えを組織経営の視点で咀嚼し直し自分の意見を述べたものと考えます。リーダーの役割は構成員が動きやすく能力を発揮させる仕組みを作り上げるとともに、正直であることを基礎とし率先して意思疎通を図り、集団が陥る内部情報優先・外部環境の無視のリスクを最小化するところにあり、更に集団は、コアコンピタンスを高め外を良く見、機会を活かしコミットメントを行うことが必須であると理解しました。従来の米国流マネジメントとは違う考え方で興味深く話を聞きました。学生が半分、外部の職業人が半分という参加者でしたが、学生がドラッカーにまだ強く興味を持っていることを改めて認識し直すとともに同研究所自体が内部外部の接点場としてカタリストの役割を果たそうとしているように感じました。
- 2011.12.8
国際画像機器展2011・ビジュアルメディアEXPO2011・先端光テクノロジー展2011に参加。
― 超高速度画像処理のための撮像管/CCD等搭載カメラと処理ソフトの展示の専門展でした。中小・中堅企業が良く似たコンセプトのCCD等を出展しており、この分野の裾野の広さを改めて感じるとともに、主に単体のCCD等を出展しており、応用分野面でのシステム/ソリューションを提示している企業は少ないとの印象を受けました。専門展会場の狭さから来る制約なのか、日本企業の単体機器選好によるものか不明ですが、横並びの提案能力の欠如を感じさせるものでした。その中で、?リンクスのプレゼンを聞く機会があり、海外の製品を基盤として各種製造ラインに組み込まれる検査ソリューションの説明でしたが、中堅企業の専門性と意欲を感じさせる内容でした。
- 2011.12.7
シーメンスNX8 Solution Conferenceに参加。
― シーメンスの最新のCAD/CAM/CAEソフトであるNX8の説明会でした。幾つかの機能の説明の中で設計データ(CADデータ)を使いながら複合的に解析シミュレーションを行うNX CAEの説明に興味を持ちました。機構・流動・熱などの解析を同時進行で複数行える機能を実現させ、製品開発の時間とコストを下げていくアプローチは、完全に我が国以外での製造業の立上げを可能にしていることを改めて感じるとともに、欧州勢のプラットフォーム作りの巧さ、標準に対する巧い使い方などまで感じさせるものでした。
- 2011.12.1
CATIAデザインセミナーに参加。
― ダッソーとワコム主催のセミナーで、鉛筆で書いていく2次元デッサンがそのまま3次元化され従来のCADシステムとデータが遣り取りできる新製品の紹介がありましたが、セミナーの主体は、我が国自動車業界のデザイン作りを引っ張ってきたOBや現役が一堂に会したデザイナー達の討論会でした。冒頭、名古屋工業大教授で元トヨタの木村氏から、我が国自動車企業のビヘイビアの限界と、開催中のモーターショーにも出展している新コンセプトEVの紹介が有りました。その後、慶応のEV開発の主体であるSIMの畑山氏をモデレーターにして、元マツダで独立のデザイナーである小野氏、トヨタ系列テクノアートの岡本氏、日産の土田氏、ホンダの蓑輪氏によるパネルディスカッションがありました。各メーカーの中堅・マネージャークラスのデザイナー達からは、新コンセプトに裏打ちされたデザイン作りが欠如し従来の性能/品質の延長上でデザイン作りをするという問題認識の披瀝がありました。OBからはヒュンダイ等の韓国メーカーに追い越されるに至った構造問題などの指摘がありました。このような極めて深刻な状況にある自動車産業への打開策を中堅どころの現役デザイナー達にのみ求めることは無理ですが、アジア等の若手のデザイナーの活用による国内への刺激や脱日本による新コンセプト車への挑戦などが提案されて終了しました。ダッソーという欧州のCADソフト会社が用意したプラットフォーム(討論会)で、我が国製造業の深刻な現況を議論することは皮肉ですが、このような深刻な問題を業界人がオープンで議論したことには敬意を表しますし、それをオルガナイズしたダッソーの底力を見るべきと思います。更にトップレベルでのオープンな議論の場が必要だと考えます。
- 2011.11.29
IPF2011フォローアップセミナーに参加。
― オートデスクと電通国際情報サービス主催のセミナーで、今回は樹脂製品成型のための樹脂流動解析のシミュレーションソフトの紹介がありました。樹脂製品を金型を用い成形加工していく過程では、仕上がった樹脂製品の反れや樹脂充填の不揃いなどの欠陥が出てきますが、これを予めシミュレーションを行い最適条件設定を行おうというものです。3次元の流動モデルを使い、8000以上の種類の樹脂材料のデータベースを利用して精緻な条件設定を行うことが可能となり、従来の職人や担当者の勘に頼ることのない製品作りができます。日本の製造業が最も得意としてきたプロセス・イノヴェーションが、こういう形でシステム化され、これが韓国、台湾、中国の企業でも使われていく訳ですから、我が国の産業としては、何を作るかというコンセプトの設定と、何で作るかという材料開発の点でのイノヴェーションに絞ることの重要性を改めて感じました。しかもオートデスク社は、我が国金型企業等の実務家とのネットワークを有して、シミュレーションソフトの改良を重ねているところであり、我々としては米国ソフト会社を介した技術移転という深刻な問題があることを認識すべきです。
- 2011.11.24
明治大学情報コミュニケーション学部の授業に参加。
― 同学部廣澤さんが担当されている講義の一部として、後期は1年、2年生を対象として、我が国の製造業のキャッチアップと技術ロードマップをベースとした技術開発手法の限界を、クリステンセンのイノベーションのジレンマ等3部作からのモデルを利用して説明し、我が国製造業が今後取るべき手法の転換、マネジメントの変換の必要性について話をしました。1、2年生にとって内容が複雑すぎたと反省して終了しました。 学生からは日本的な組織原理や管理手法のほうが良いのではないかとの質問も出ましたが、その後提出されたミニ・レポートを見ると、我が国製造業が過去の延長で製品作りを追及することによって陥っている罠について理解し、コンセプト構築からトップダウンで技術を総動員して製品作りを行う発想に転換することに賛同する意見が多かったことに感心しました。大学2年までで、彼らが十分な問題意識を持って、我が国の製造業を見、また将来の姿に関心を示していることに心強い思いをしました。
- 2011.11.16
彩の国ベンチャーマーケットに参加。
― 埼玉県に所在するベンチャー等のプレゼンの場で、今回は6社の発表でしたが、その中で、理研の技術を使い従来職人技術に依存してきた光学レンズの作成をCAD化したソフトを提供するインテグレーションテクノロジー?、バイオ関連研究・分析機器を製造し迅速な検出・判定を可能にする超高感度イムノアッセイシステムを開発した?ライフテック、半導体作製用ウェファーにレジスト材料を塗布できる精密スプレーガンを開発したShimada Appli合同会社に興味を持ちました。特にShimada Appliの塗布効率は従来のものに比して2倍近く高いとの説明で結構な効率になりますが、残念ながら第三者の評価が無くこのままでは難しいと思われます。
- 2011.11.11
富士通総研フォーラム2011に参加。
― 「新たな変化への適応と成長戦略に向けた経営革新」と題するフォーラムで、エグゼクティブ・フェローの安部氏から我が国の緩慢な衰退からどう脱却し成長へシフトするための提言のプレゼンがありました。課題とその取組みの提言には大きな新味はありませんが、問題は誰もが分かっていることを我が国の大手企業や政治家が実現できないことを改めて感じさせる内容でした。印象に残ったのは理論的な購買力平価(100円前後)から著しくかけ離れている為替レートの修正には毅然とした外交交渉を行うこと、ステレオタイプのものづくり第一主義から脱却すること、グローバル化が若手・中間人材に打撃を与えることは世界共通に経済的な帰結であり自衛隊を活用してでも教育の機会を再度与えること、などでした。
- 2011.11.10
知的財産研究所特別研究員中間報告会に参加。
― 今回は、武生昌士氏の先使用権の根拠論に関する比較法研究と、露木美幸氏の特許法第103条と責任法上の注意義務−産業財産権法の過失推定規定の再検討の2つの報告を聞きました。前者は英国の古い貴族院判例等を分析しながら先使用権制度が単に特許権者と善意で権利成立前から当該技術を利用していた事業者との調整ではなく、米国法の先発明主義に繋がるような構造的な問題ではないかと問題提起をしている印象を受けました。後者は、民法の不法行為における過失の判断基準が客観的注意義務違反に移ったことに伴い挙証責任を被告側へ転換させるべきだとの基本的な考え方から特許法第103条立法の沿革等を分析していました。昭和35年大改正時の荒玉氏の名前を久しぶりに聞くなど懐かしい所も有りましたが、特許法等は事業を行っている言わばプロ同士の紛争の問題であり、その限りにおいて民法とは別に規定を整備しているのではないかとの考えから、特許法の議論から民法の大原則に戻るという手法にどうも違和感を感じました。ただ若手の意欲的な研究には敬意を表したくなりました。
- 2011.11.10
ものづくりパートナーフォーラム2011に参加。
― 加工・受託開発専門の展示会でした。金属材料の加工会社が多く、恐らく今までの我が国の製造業の裾野産業の強みが現われているのだと思います。そのなかで、ジェットエンジンも含めた一品もの・高付加価値製品に焦点を当てた?大村制作所、半導体関連から大型金属・樹脂製品までをブラスト加工する?不二製作所、光通信関連製品・半導体関連の石英ガラス材料の研削から穴あけ、光学接着などを行う?コニックテクノに興味を持ちました。後2社は横展開可能な材料処理技術を有する点に特色があると思います。
- 2011.11.9
MINERVAビジネスプラン発表会に参加。
― 今回の発表は4社でした。インテックス?の八木氏から、必要な波長を選択し加味できるLED光源の照明事業について、紫外線帯域のないLED光源を作ることによる半導体工場用・食品工場用への適用の説明がありました。?ヒューマントップ 菅原氏からは、企業は求人広告を常時掲載し、学生等の求職者は自己PRプレゼンを「動画」「写真」「テキスト」「スライド」で投稿し、マッチングを可能とする採用支援サイト『就活プレゼン広場』の説明がありました。レスク?鈴木氏からは、キャリー型リチウムイオン電池・カセットとこれに互換性を持たせた電動スクーターの説明がありました。?牛越製作所牛越氏からは、ガラス遷移温度が超低温の100℃近傍にあるAu-Cu系アモルファス金属ガラスについて、微細形状への良好な成形性、常温下での高硬度・低ヤング率、高耐食性などの特徴を活かして医療機器分野、マイクロファクトリ関連分野への活用を進めている説明がありました。インテックス社の製品は特定用途向けに設計できるLED光源の魅力を、牛越製作所のアモルファス金属は特定の応用範囲を超えた可能性を、それぞれ感じました。
- 2011.11.2
東陽ソリューションフェア2011に参加。
― 東陽テクニカ社の製品説明とともに大学教授等の講演を行う場でした。藤本博志東大准教授による「安全性/快適性/航続距離を改善する電気自動車の運動制御」の基調講演では、現在のガソリンエンジン自動車では残されている安全性の課題解決を電気自動車と搭載するソフトウェアに制御によって達成しようとする取組みを紹介していました。改めて電気自動車の利用可能性と我が国におけるシステマティックなソフトウェア開発の重要性を認識させられる内容でした。また、清水健一慶応義塾大教授による「超低加速・高分解能FE−SEMが拓く新たなナノ表面観察・分析」では、学会や産業界の常識と異なる低電圧加速とアルゴン原子による低エネルギーでの事前スパッタリングの観察材料の準備が、極めて分解能の高い観察結果をもたらすことを紹介していました。警鐘として、“必要を超えた余計な行為・作業は望む結果をもたらない”というウィリアム・オッカムの言葉を引いていましたが、現在の我が国製造業の課題と限界・ビジネスモデル等を言い当てており、これも大いに考えさせられる内容でした。
- 2011.10.26
Infor Customer Forum Japan 2011に参加。
Infor Customer Forum Japan 2011に参加。
― ERP等のシステム・ソフトを提供する米国Infor Global Solutions社とそのパートナー達のプレゼンでした。米国から提供される最近のプラットフォーム的製品の概要を知りたく参加しました。コアはION(Intelligent Open Network)というシステムのようで、XMLを使っているからかどうかは不明ですが、IONは他の独立したシステムとのハブ的位置にあり、連携をスムースに行い全体システムを柔軟に迅速に動かしていくというものでした。事例発表としてコマツからグローバルに位置する工場群や開発拠点を結んだ設計情報、製造情報、BOM等を一元的に管理するG-DMS(Global Data Management System)システムの紹介が有りました。例えば、世界中の設計者が同等の責任と役割で設計を行い、設計情報を共有し、工場立地国でのローカル対応もしていくことを一つのプラットフォーム上で行うというものです。同社の話は坂根会長の講演も含め何回か聞いていますが、グローバル化を可能にしたシステムについて具体的なイメージを持つことができました。
- 2011.10.20
エンジニアリング・ブランド研究会に参加。
― 最初のプレゼンは、NECエンジニアリング?の吉田氏から日本の携帯電話技術が優秀とされながら、なぜガラパコス化現象が生じ、エンジニアリング・ブランドが有効でなかったのかの分析でした。帰するところ日本的なキャリア主導の製品開発と国内マーケット優先の結果であるわけですが、改めて歴史的経緯を整理した説明でした。次に前回のサンシン電気?加門氏のプレゼンを受けて同社佐竹氏から、大手製造業に伍して中小企業の優位性を発揮させようとする連携モデルであるCKS(Collective Knowledge Stations:知識創造企業体)の具体的な仕組み、運用の留意点などの説明がありました。同氏はCKSモデルの創設/主導的立場にあり、同質的な中小企業で相互に補完的な特色ある3社の企業をコアに、製品別に、あるいは調達部材別にCKSメンバーを組み合わせてシナジーを最大化しようとする試みでした。極めてユニークで示唆に富む内容でしたが、メンバーの選定や運用のノウハウ等が明示されていけば他の中小企業群への応用も可能と思われました。
- 2011.10.18
JEITA組込み系ソフトウェア・ワークショップ2011に参加。
― 2年振りのワークショップ参加でした。自動車を含め我が国製造業の競争力の生命線となっている組込みソフトについて電子機器・部品の企業関係者、ソフトウェア会社関係者が広く集まるオープンな場で、抱える課題解決のヒントを見つけ出そうとする試みです。東大の飯塚 悦功教授は「私の組込みアーキテクト像」という基調講演において、ソフトウェアに係る技術的知見を有することは当然として、開発商品の使用目的・利用環境・社会事情等を総合的に把握してニーズを特定し、ニーズを実現していく技術と技術を使えるマネジメント能力を有し、多数の人間を統率する開発リーダであり、プロフェッションとしての自律性を有する人材を、自動車企業における主幹/主査制度をイメージしてプレゼンをしていました。パナソニックからは社内アーキテクト育成の研修制度の紹介があり、カシオ計算機からは最新のディジタルカメラの開発で果たした社内アーキテクトの役割について説明がありました。参加者にはマクロ・ミクロの視点を持ちうるアーキテクトの存在が不可欠であることに異論はないものの、アーキテクトの実際の権限をどうするのか、そのような人材は果たして育成できるものなのか、などが参加者の疑問でもありました。折角の試みであり具体的成果を出すためには、機械・電気出身の技術者も参加する職域横断的な場とすることが必要であると感じました。
- 2011.10.12
電気自動車開発技術展(EVEX)・クリーン発電・スマートグリッドフェア2011に参加。
― アドヴァイザーをしている本庄早稲田の本庄国際リサーチパーク研究推進機構の次世代モビリティ・エリアマネジメント研究会/本庄スマートタウンプロジェクトの参加企業が共同出展していました。大学と民間企業が広く共同で出展する例は無く、試みとしてはユニークでしたがまだ開発途上でパネル展示が中心であり、また初日のせいか人出も少なく寂しい感じになったのが残念でした。中規模な展示会で一通りのものが展示されていましたが、肝心のリチウム・イオンの開発はこれからであり、大規模なスマートグリッドも東電の福島事故後の本格的な規制緩和や技術基準整備が止まっている状態にあることもあって、インパクトとしてはいま一つの感が否めませんでした。神鋼電機から社名を変更したシンフォニア テクノロジー社のブースに立ち止まって話も聞きましたが、ビジネスとしてはこれからという印象を受けました。
- 2011.10.12
MINERVAビジネスプラン発表会に参加。
― 旧ツナミの発表会で、今回は3社のプレゼンでした。?スディックスバイオテックの隅田社長は鹿児島大学の教授でもあり、免疫、癌、ウイルス感染などに関係する糖鎖科学の研究成果を活かして開発した、糖鎖をナノメータースケールで金属(金)に固定化したバイオデバイス「シュガーチップ」および「糖鎖固定化ナノ粒子」の説明を行っていました。これら製品を使用したインフルエンザやエイズウイルスなどの超高感度検出法はほぼ実用化されており、今後面白い展開が期待されると思います。?ドリームヴェインの油井社長からは一膳だけが箱型の箸箱からでてくる「一膳くん」の事例を、白鴎?の岩田氏からは運輸・宿泊・旅行業を横刺した総合型の欧米人を対象とする観光事業の説明がありました。
- 2011.10.11
おおた研究・開発フェアに参加。
― 大田区産業プラザ(Pio)における先端技術指向の中小/ベンチャー企業や大学などが成果を発表し今後の共同研究/開発を提案する展示会でした。旧知の電通大発ベンチャーであるアプライド・マイクロシステムズの加藤社長と久しぶりに会いました。最近の動きとしては、苦労は多々あるものの反響は多い展示会出展が続いているとのことでした。他には、金属/セラミックの台に超微細の多孔質体(ポーラス)を嵌め合わせ台の裏から吸引してワーク(物体)を吸着固定するポーラス・チャック技術を展示する吉岡精工、収縮時長さ200%以上の大きな運動ストロークを有するバイオメタル・ファイバーによるミリ・マイクロ・アクチュエータを展示するトキ・コーポレーション、ロボット・アームなど機構メカニズムを得意とする大学の向けの試作品や実験装置の受託開発を行う川渕機械技術研究所、都市近郊型で酷暑でもレタス等の冷乾燥型葉物の水栽培を行うモジュール・円形ドーム施設を提案するグランパなどの面白い会社がありました。ユニークな技術を有する中小企業が集まる小型の情報発信型の展示会で、今後大型の総合展ではなく、こういう場が一層の重要になるかもしれないと感じました。
- 2011.9.26
ZigBee産学連携フォーラムに参加。
― 川崎の異業種交流グループであるハイテク・リバーが電気通信大学の協力等で開催したZigBeeの現状と応用製品事例の発表の場で、久しぶりにZigBeeに接しました。最初に、電通大の中島教授からZigBeeの技術的特徴、国際的な標準の現状、メリットと応用に当たっての留意点などについて講演がありました。その後、?エー・アンド・ディ、福島電気?、?ワイアレスコミュニケーション研究所、?ソフテムから基本チップに対する開発の考え方、気象観測、自然エネルギー・省エネルギー管理、セキュリティなどの分野での応用事例発表がありました。国際標準は確立したと思われる一方で、実際の利用現場ではZigBeeの特性を十分に評価し消化したうえでの慎重な製品設計がなお必要であると理解しましたので、我が国の普及には着実な段階を踏んだ時間を要するものとなることは否めないものと感じました。勿論、利用可能電波帯域の拡大等の規制緩和が引き続き必要であることは当然だと判断します。
- 2011.9.14
アスプローバー社事例セミナーに参加。
― 我が国製造業の生産管理システムの向上、製造現場での世代交代、グローバル化に伴う日本人以外の従業員とのコミュニケーション等の問題をどう解決していくかは重要で喫緊の課題であり、この観点から関心を持つ生産工程スケジューラソフトの開発企業であるアスプローバ社の事例発表のセミナーに参加しました。今回は日本鋳鍛鋼?の導入事例で、発電用タービン等の製品の工程管理をスケジューラ・ソフトを使って長期的に先まで見えるようにし、会社全体の事業計画ともリンクさせるとともに、現場での諸工程の処理能力やエネルギー管理・処理環境などの変化に対応でき、全社の生産活動を一元的に把握できるようにしたシステムの説明がありました。開発責任者は工場長等の現場を長く務め、その経験を踏まえて変更データの入力作業に現場の担当者が簡単に参加できる工夫をしていることが成功に結びついていると思いました。責任者の最初からシステム化100%を狙うと運用が難しくなり、70%程度のカバーで基幹的な環境整備を行うことが重要であるとの指摘が非常に印象深く残りました。
- 2011.8.30
第17回エンジニアリング・ブランド研究会に参加。
― 今回は、「ファイナンスの世界にもエンジニアリング・ブランドは存在しうるか」という視点で双日の井村 正規氏から、アルゼンチンにおける発電所建設プロジェクトのファイナンス組成に際し、リスクの明確化・分散化と公的・私的金融機関の取り込み・説得に使った金融技術(エンジニアリング)がプロジェクトにブランドを与え、同時にブランド化の進展がエンジニアリングの明確化に繋がルという相互作用についてプレゼンがありました。また、サンシン電気の加門 久典氏から、CKS(Collective Knowledge Station)モデルによって複数の中小企業が目的的に協業しシナジーを高め、ボタンメタルコイル(オーディオトランス)等の新規市場の開拓に成功したプロセスがエンジアリング・ブランド構築に繋がっていったとのプレゼンが有りました。CKSは一種の水平的協業と想像しますが、製品・設計ごとに2社以上がお互いの得意な分野を活かすべく提携するモデルで、恐らくプレゼンされなかった部分に成功の秘訣があると思われる興味深い事例でした。
- 2011.8.25
2011年度次世代モビリティ・エリアマネジメント研究会総会に参加。
― アドバイザーをしています本庄早稲田の㈶本庄国際リサーチパーク研究推進機構に置かれた研究会の総会です。自動車の環境問題対応のため必要となる軽量化、電気自動車、新交通マネジメントなどの要素技術について部品企業や早稲田等の大学との連携を図り具体化を図っていこうという研究会で、速くも発足から2年経過しました。この間にグローバル化が一層進み、原子力発電が脱CO2の 柱でなくなってしまった状況で、新たに研究会をどの方向に進めるのか、難しい状況です。メンバーも増え、また、エリアマネジメント面では新幹線の駅周辺での再開発を活用した新エネルギー活用等のプロジェクトも立ち上がり、これへの参加企業も多数に上ってきたので、全体でのシナジー効果をどう作っていくのかも課題です。
- 2011.8.4
2011年自動車部品メーカーのニーズとシーズのマッチング会に参加。
― 京都リサーチパーク、京都イノベーションリソース、大田区産業振興協会の共催で、主に大手自動車部品メーカーからのニーズに対して中小企業等が提案するマッチングの説明会でした。三菱電機、住友電工焼結合金、パナソニックの3社から20アイテムの技術ニーズの説明がありました。アドヴァイザーをしている㈶本庄国際リサーチパークの次世代モビリティ・エリアマネジメント研究会の会員メンバーと接点が無いものかとの関心を有しての参加でした。外に優秀な技術を求めることは基本的に望ましいことですが、一部には生産技術の本質的なものも外部に声をかけているように思われ、製造業の基盤について懸念も感じる複雑な会合でした。
- 2011.7.28
東工大横浜ベンチャープラザ・セミナーに参加。
― 久しぶりの同セミナー参加でした。今回は、大阪証券取引所JASDAQ担当の小西 雄二氏から「事業の基礎固めと将来のIPO(企業公開)」というタイトルでプレゼンがありました。過去の事業経験とIPOに関係した経験をもとに、生々しく、また具体的に、かつ本音で、IPOにまで起業会社を持っていくことの意義と留意点を説明してくれました。主幹事になる証券会社とは違う視点での説明で参考になりましたが、我が国における起業支援の環境については、残念ながらやはり他の意見と同様に悲観的であり、その最大の原因をサラリーマン社会と高率の相続税に求めていました。高資産保有の個人は存在するが、高率の相続税のため他国のように次世代育成の資金として循環しないことを実例で説明していました。
- 2011.7.19
韓国ソンド・国際ビジネスエリア(IBD)投資誘致セミナーに参加。
韓国ソンド・国際ビジネスエリア(IBD)投資誘致セミナーに参加。
― ソウルに近いソンドIBDへの投資誘致セミナーで、三菱総研がオルガナイズしていました。かってJETROサンフランシスコに勤務した際に日本の各自治体の投資誘致セミナー開催をオルガナイズしたのと同様に、都市・交通などのハードウェア整備に重点が置かれた説明でしたが、英語によるソフトインフラ作り、買い物などの生活インフラにも説明が向けられ、これらは我が国のそれよりも前進している感じを受けました。最大のポイントは5年間法人税を100%免除する等のインセンティブの付与で、これは我が国が逆立ちをしても不可能です。大市場である中国への距離を考えると日本の企業がわざわざ韓国に進出する意味は少ないですが、韓国の大企業と本格的な合弁事業を立ち上げるには非常に意味のある選択になると考えます。なお、今後グローバル化を自ら進めていかなければならない中堅企業・中小企業にとって新規に開発されるIBDへの進出ではなく、別の制度利用が必要であろうと考えます。
- 2011.7.15
埼玉県ベンチャーマーケット発表会に参加。
― 埼玉県の次世代産業参入支援補助金を得た4社のプレゼン会でした。紫外線樹脂硬化装置にLED光源を使用したテクノビジョン社、イン・モールド・プレッシング工法とイン・モールド・ムービング工法によってプラスチック射出成形の強度の向上、軽量化を図るPLAMO社、分析土壌の無粉塵型自動粉砕ふるい分け装置を開発した大起理化工業社、3D対応の次世代液晶ディスプレイ向け光重合開始剤を開発したサンタイプ社からプレゼンがありました。PLAMO社は小生も関わる本庄早稲田の次世代モビリティ・エリアマネジメント研究会のメンバーです。いずれも面白いユニークな技術を有している会社で、ユーザが多く集まる専門展などでの発表が重要と思います。また、USB・PCによってデータ処理ができる可搬式の粘弾性測定装置を開発した有限会社サンズコーポレーションが展示をしていました。これも画期的な製品と思いますが、専門展示会などへの積極的なアピールと特徴をうまく表現するブローシャーの製作が必要だと思いました。
- 2011.7.13
MINERVAビジネスプラン発表会に参加。
― 従来のTSUNAMIの発表会ですが、名称が変わりました。今回は、小生が新たに関与して立ち上げたSOLEの発表を行いました。元京セラの西口氏以下TTDK・シャープ・カシオ・パナソニックなどで事業経営を行った技術出身のメンバーが設立した技術問題の解決に焦点を当てたコンサル会社です。当日の発表は元カシオの鈴木氏が行いました。他には、マグネシウムの加工を専門に行いLED証明のヒートシンクの成型加工を実現した三輝ブラスト等のSTグループ、シャッターの強風等の災害対策に力を発揮するシャッターガードを開発販売している沢田防災技研の2社がプレゼンを行いました。
- 2011.7.1
大田区加工技術展示商談会に参加。
― 大田区の微細加工を行う中小企業の展示会で、製造業の原点を示す技術が一堂に会していました。摺り合せだのモジュールだのを離れて、このような微細加工はどのようなアーキテクチャの製品においても必要不可欠であり、決して中国や韓国の企業では実現されないものであるので、安く納入させるのでなく、正当に技術を評価して高価格で取引がされる環境を作り上げるべきだと感じます。また今回も有玉園セラミックスの加藤さんに会いました。先般のメディカル・テクノロジー展でも話をしましたが、国内・海外のビジネスチャンス創出に多くの場に顔を出しているとのことでした。7月のミネルバ(旧ツナミ)のビジネスプラン説明会で、小生も関与しているSOLEの説明を行うことを紹介しました。
- 2011.6.30
日本MOT振興協会MOT特別講座に参加。
― 今回は東大名誉教授の石井さんの話で、iPadやiPhoneの普及とこれらの即時的ネットワーク化の状況、これを支えるクラウドシステムにおける膨大なデータストレージなどを、4翼ヘリコプター「AR.Drone」を使ったデモを含めて解説し、今後はこれらの活用の促進が、集中から分散へ、限られた場からの情報発信から普遍的な情報発信の場へ、特定の者の利用から高齢者も含めた利用へと進むであろうことの話がありました。指摘自体はその通りと思いますが、海外の技術と海外の事業者が提供するプラットフォームの上で、これらの利用が行われていることを考えると、戦後の我が国の社会システムが根本では導入モデルであることに変わりが無いことを改めて感じ、複雑な思いでした。
- 2011.6.25
同志社大学ビジネススクールの授業に参加。
― 西口教授が進めるManagement based on Technologyという切り口のMOT 授業の一部で、1970年からのシリコンヴァレーの動向と、半導体技術・IT技術・インターネット技術のイノヴェーションを産み出すシリコンヴァレーの仕組みについて、主に社会の仕組み、ソフトインフラに即して話をしました。同地のこれら仕組みはハビッタトとして、語り尽くされていますが、若い社会人の学生を対象に話をすることにより、改めて日本的ハビタットの特異性を再認識しました。若い世代も打破の必要性と突破口を模索していることを実感しましたが、学生達に小生からは具体的な突破口を示せなかったことに、用意した講義案の限界を感じ、反省した次第でした。
- 2011.6.22
メディカル・テクノロジー展に参加。
― 機械要素技術展などと併設された専門展で、医療機器向けの微細加工を受託する企業も多く出ているのに感心しましたが、完成した医療機器よりは部品・要素技術を展示している企業が多く見られました。その中で、医療機器向けのセラミックスを製造する友玉園セラミックス社、人間と同じ感度で画像データを処理するパパラボ社、広範な受託加工を行う東京チタニウム社が印象に残りました。
- 2011.6.17
キャノンITソリューションズ社製造業向けセミナーに参加。
― 一つは東大のものづくり経営研究センターの朴特任准教授による我が国の製造業の競争力の低下と韓国等の振興著しい企業群の競争力の源泉をアーキテクチャー論から分析した講演でした。韓国出身の研究者の眼から、両者の競争力の差の拡大をアーキテクチャや行動原理、行動心理学などからうまく分析していましたが、何と言っても国力が向上している国家における自信というものを感じさせられました。二つ目は、スケジューラーのソフトとしてグローバル展開を行っているアスプローバ社の高橋社長から、同社のSCMソフトの紹介と、従来のスケジューラソフトと一体として運用して部品調達・ロジスティック・生産・販売に至るグローバル化を進める考えを聞きました。高橋社長の話は2年ほど前に東工大のインキュベータの交流会で聞きしましたが、同社の着実なビジネス展開の状況を改めて感じました。
- 2011.6.16
明治大学情報コミュニケーション学部の授業に参加。
― 同学部廣澤さんが担当されている講義の一部として、3年、4年生を対象とし、我が国の製造業のキャッチアップと技術ロードマップをベースとした技術開発手法の限界と、同製造業が今後我が国のイノヴェーションの担い手となるために取るべき手法の転換の必要性について話をしました。終了後学生から、標準戦略や知財戦略を一体になって進めていくべき日本製造業の組織体制や海外事業展開を進めていくべき組織体制について質問を受けました。彼らが十分な問題意識を持って、我が国の製造業を見、また将来のために情報分析を行っていることを認識し、心強い思いをしました。
- 2011.6.15
次世代自動車産業展・スマートグリッド展2011に参加。
― 不幸なことに福島の原発事故を契機として我が国でもスマートグリッドやスマートメータが大っぴらに社会的要請として議論されるようになりました。当展示会はその要素技術等を集めたもので、まだ本格的な完成システムの紹介には至っていませんが結構な関心を集めておりました。また、電気自動車や電動バイクなどが展示され関連装置・部品が多く展示されていました。どちらにも共通するのはリチウム電池などの蓄電池で家庭用・工場用のものも多く見られたことは今回の特徴ですが、家庭用としてはまだまだ価格・性能もさることながらデザインの改良も必要と感じさせました。小生がアドヴァイザーをしている本庄早稲田の㈶本庄国際リサーチパークは、次世代モビリティエリア・マネジメント研究会として出展コーナーを持ち、電動バスの試乗実験を行うほか、会員の秋山製作所、PLAMO、フィアロコーポレーションも出展をしており、他数社がパネル展示をしていました。研究会としてこのような活動を対外的にできることは、大きな前進だと感じました。
- 2011.6.8
TSUNAMIビジネスプラン発表会に参加。
― 今回の発表は3社で、?ブラストの下崎氏からは500℃まで発熱するガラスヒーターを使ったラボ機器、遠赤外線輻射による加工処理装置、電力使用料が1/4〜1/3で済む省エネデバイスなどの製品の説明が有りました。?エフケー光学研究所徳田氏からは、屈折率分布や厚さの構造を高速かつ定量的に計測し、3次元的に可視化する透過型位相シフトレーザ顕微鏡の説明があり、再生医療に用いる自家培養細胞に発生する癌化細胞を生きたまま判定する研究を京都大学iPS細胞研究所と共同しているとの紹介が有りました。グローイングジャパン?の伊藤氏からは重油・灯油に廃食油を混合した燃料を宿泊施設・温泉施設・農家(ビニールハウス)・クリーニング店などに販売する事業の説明がありました。参加者は普段より少なかったですが久しぶりにハイテク指向のヴェンチャー企業らしいプレゼンが2つでした。
- 2011.6.3
JPCA Show 2010第41回国際電子回路産業展に参加。
― 社団法人国際電子回路工業会が運営する展示会でプリント基板関連の加工メーカを始め、材料・加工装置・制御システム・組立てロボット・半導体製造装置等の業界が一堂に会する展示会でした。旧知のファインテックの岡田社長の紹介で有機薄膜上に銅メッキを行う技術を有する?アズマのブースを見ました。展示会全体としては、製造業のモジュール化を推進する部品、部品加工、部品組立て、制御ソフトなどの技術と製造装置の集合で、特にソニーマニュファクチュアリングシステムズ?のように長年の製造技術と自社開発のセルラーマウンテンのようなモジュール部品組立て装置を一体としてソリューションビジネスを展開する大手製造業ないしその子会社の展示が多いことに驚きました。技術移転そのものをビジネスとしグローバル化に対応しようとするものですが、些か複雑な思いを抱きました。
- 2011.6.1
電気通信大学産学官連携DAYに参加。
― 第7回のオープンキャンパスで、旧知のアプライド・マテリアル・システムズの加藤社長と久しぶりに会いましたが、その他に、モーションキャプチャシステムの開発を行う?ビビアンの久池井社長、光の情報の微小な差をアルゴリズム処理し識別などを行う?フォトニック・システム・ソリューションズの北林取締役、センサー搭載デヴァイスをBigZeeで繋ぐ?ワイヤレスミュニケーション研究所などの話を聞きました。一年振りの同大学訪問ですが、前から感じているように非常にプラグマティックなところを狙いながら先端の基礎も行う同大学の面白さを改めて感じました。
- 2011.5.26
第16回エンジニアリング・ブランド研究会に参加。
― 今回は米国大手工業計器メーカーなどで主に半導体式圧力センサーの開発と
生産等を担当した横山 努氏から、経験に即し、ユーザである買い手に対し導入の売込みなどを行う際には、最終用途のイメージと応用事例を含むトータルのソリューションを売り込むこととなるが、これを裏付けにはエンジニアリング・ブランドが必要となる。しかし、これは担当者である同氏という個人に具現化されてしまうのではないかとのプレゼンがありました。主査の小平氏からは、総括的に変革の時代に一段とコーポレート・ブランド、プロダクツ・ブランド、エンジニアリング・ブランドの3つが一体的機能しなければならず、ブランド構築は特に後者になるほど人材の要素が高くなるので、育成を継続的組織的に行う必要があることをプレゼンしていました。
- 2011.5.26
ワイヤレスジャパン2011/無線技術応用産業展2011に参加。
― それほど大きな展示会ではなく専門展に近いものでしたが、iPad、iPhone、Androidなどの企業内利用を紹介する大手国内IT企業のブースと、端末を使ったネットワークの活用を展示する国内中堅・中小企業と海外企業のブースとの対比が印象的でした。簡便なウェブカメラによる会議システムの要素技術を国内大手IT企業に供給しているシリコンヴァレーのDialogic、分立しているICカードの読み取りの上位規格であるNFC関連製品を展示しているトッパン・フォームズ、JAFのサービスカーの位置情報を管理するシステムを提供する日米電子?などに興味を持ちました。
- 2011.5.17
本庄スマートエネルギータウンプロジェクト発足会に参加。
― 本庄早稲田における次世代モビリティ・エリアマネジメント研究会の次のステッ
プとして、昨年10月に開催した自然エネルギーを活かした新しいまちづくりを考える「本庄スマートエネルギータウン」フォーラムを受けた具体的なプロジェクト立ち上げの発足会が開催されました。本庄早稲田の新幹線駅周辺の再開発地域と大学のキャンパスを使って、新エネ・再生エネルギー・省エネの実証試験やモデル住宅を作っていこうとする計画で、20社以上の広範な業種の企業の参加がありました。特に埼玉県の中小住宅関係企業が多く参加し、産学官の連携のコアの一つとしても期待をしていきたいと思います。
- 2011.5.12
第20回ソフトウェア開発環境展・組込みシステム開発技術展等に参加。
― 関係展示会も多く併会されており、圧倒的多数の参加者でした。地震と原発事故による沈滞感を払拭したのかどうか不明ですが、新入社員の研修も兼ねたような若い世代から年配者までが多数押しかけていました。旧知であり出展中のディジタルコミュニケーションズの福重社長と、XMLがSCM・部品表・生産工程管理・CADによる設計などの一連の製造業のプロセスの入り口から出口までをシームレスに繋いでいく可能性について議論しました。また同じく旧知の日本コンピューター・ダイナミックスのブースでは、クラウド導入について現状診断とソリューションを提案するコンシェルジェ・サービスの話しを聞きました。今回特に強く感じたのは、クラウド・セキュリティ・組込みシステムなど共通のテーマがあるものの、極めて多くの同業他社が類似の製品等を出展している展示会で、製品差別化をどう図っていけるのか、大規模な展示会のメリットと、類似製品の中への埋没のデメリットの問題点でした。
- 2011.5.11
TSUNAMIビジネスプラン発表会に参加。
― 今回の発表は4社でした。エヌアンドシーエム?の中嶋氏からは、同氏のインドネシア国内の人脈を活用しインドネシア国営放送局のディジタル化を、JBICが資金支援をすることにより放送機材を一括受注して進めていく計画の説明がありました。?サン・ホームエンターテインメントの楮氏からは、iPadを活用し業務用レベルのカラオケを、家庭・車内で楽しむ機器の製造販売と、コンテンツであるカラオケソフトを無線で配信するサービスの説明がありました。コンピュータポート?の佐々木氏からは、人事管理・労務管理が困難な中小サービス業向けに、時間管理・給与計算・必要従業員の適切な配置管理・人件費予算管理などを一体で行い、従業員満足度とコンプライアンスを満たす労務管理を実現するファーストネット・ソフトの説明がありました。また最後に?PALTEKの高橋氏からは、同社が傾注しているスマートハウスの実証実験や工場向けエネルギー管理システムの開発、ビルやオフィス向けの調光システム、スマートメーター向け低速PLCなどについて説明があり、特に今夏の電力不足対策として個別機器の電力計測・制御などを行うシステムの紹介とこれを設定し保守を行うパートナーを探している旨の説明がありました。小生からは、同社がスマートハウス等の実証試験の実績を持っていることから、本庄早稲田における試みの紹介を行い、改めて説明の機会を得ることとしました。
- 2011.4.22
WAA研究会に参加。
― 久しぶりに参加し、3月のシリコンヴァレー訪問について発表をしました。シリコンヴァレーの基本的仕組みは過去10年間変化は無く、多様性と創造性の中で新しいビジネスが生まれ、それを支えるのがPlug&Play Tech Centerのような民間の支援機関であり、International Technological Universityのようなプラグマティックな教育機関でもあることを説明しました。参加者の大方は、我が国ではもう、シリコンヴァレーと類似の集積を生み出すことは不可能に近いと感じているわけですが、 これに代わる新規事業創出に繋がる日本的な仕組みがありうるのか、それが見えないことに対する苛立ちを共有して、散会となりました。
- 2011.4.13
第21回ファインテック・ジャパンに参加
― 久しぶりのビッグサイトの展示会参加でした。今回は、フラット・パネル・ディスプレーの技術・製造工程関連技術・製品などを展示するほか、光センシング、光通信などの展示も行われていました。全体に参加者も少なく、中国等の海外からの参加者も少なかったですが、出展企業は多く、まだまだフラット・パネル・ディスプレーに関する関心の高さを示していました。その中でクリーンルーム等の内部で水噴霧加湿冷却システムの技術を出展していた三機工業のブースに立ち寄りました。今夏の電力不足に対応して、加湿冷却はクリーンルーム外でも応用可能なもので、余り複雑なシステムにしないで簡易で拡張性の高いものにすると大いにビジネスが生じるのではないかと感じました
- 2011.3.2
米国サンフランシスコ/シリコンヴァレー訪問。
― 3年振りに米国サンフランシスコ/シリコンヴァレーを訪問しました。JETROのビジネス・イノヴェーション・センター、Plug&Play Tech Centerを訪問し、旧知の現地コンサルタント等に話しを聞きました。?DITTO代表 石戸 太(いしど とおる)氏、?GRA&S代表 坂本 明男(さかもと あきお)氏、?ITU教授 山崎 敦(やまざき あつし)氏、?Global Communication パートナー 金松 洋子(かなまつ ようこ)氏、?Pacific Vision Partners Edward Ifshin, Patrick Bray, Shoei Kanekoの各氏?Stanford大名誉教授 Dr Okimoto氏などです。シリコンヴァレーの活力とその源泉には変化が無く、引き続きイノヴェーションの中心ですが、VC投資が短期で回収できるソフトに重心が移っていることに懸念を感じました。環境問題への対応としてBARTによるパークアンドライドの本格化が始まっていることを実感しました。
- 2011.2.18
nano tech 2011/Printable Electronics 2011に参加。
― ナノ材料からインクジェットプリンター技術、新機能材料等産業基盤となる技術の展示会で、欧州及びアジアからの出展も多く、日本の素材関連技術の強さをまだ感じさせる一方で国際的な競争も激しくなってきていることを感じさせるものでした。偶然に、ペンシルベニア州政府のコーナーでナノラムダ社というベンチャーの世界最小のスペクトラムセンサーの説明を聞きました。光の特定周波の反射・吸収を測定するセンサーで、用途も広い分、ユーザーとの接点をどう作っていくかの課題もあり、担当者にアドバイスをすることとなりました。資金の乏しいベンチャーが州政府の支援を受けて我が国市場等への売込みに苦労しているわけで、我が国のベンチャーも海外の展示会出展で同じ苦労をしていると思いますが、優秀な技術だけでは済まない現実を実感しました。後は、リチウム電池の熱発生解析をはじめ流体・熱・電磁の解析シュミレーションソフトを幅広く展開している米国ANSYS社に興味を持ちました。我が国企業も同種のソフトも開発しているのでしょうが、総合的で広範な解析ソフト・シュミレーションソフトとなるとどうも海外のものに眼が行ってしまいます。
- 2011.2.14
第6回つくばビジネスマッチング会に参加。
― つくば研究支援センターと三井物産の主催で、筑波大/産総研発の技術やベンチャー企業の紹介を行うものでした。介護・医療現場で利用されているロボットスーツHALのCYBERDYNE社、食生活などから個人ごとの健康管理と運動メニューを作るつくばウェルネスリサーチ社、超音波画像で皮下脂肪等の健康診断をPCで行うグローバルヘルス社、電磁誘導による圧力分布シートセンサーのシロク社、タッチレスでPC等の大画面入力インターフェースを作るネクステッジテクノロジー社のプレゼンに加えて、産総研から、携帯電話を利用した点滅光知覚を計測し疲労度を算出するフリッカーヘルス管理システム、通常の血圧計を応用する動脈硬化度計測装置、機器パネル全体の画像をウェブカメラで読み取りディジタル化したうえで送信・記録するC++ライブラリキットの3つの技術の説明がありました。最後のソフトウェアはオープンソースを使うとともに既存の機器を使って簡易に多様な表示をモニターできるもので、遠隔監視を始め応用が楽しみであると感じました。
- 2011.2.10
ENEX2011/Smart Energy Japan 2011に参加。
― 省エネセンター等の主催する展示会でした。環境問題への関心が高いので期待していましたが、思ったよりは参加人員も少なく、展示企業も少なくなっていました。やはり個々の機器の開発などは進めているわけですが、工場全体やビル全体の省エネをシステム的にどう進めるかという視点の展示は少なく、面での取り組みが苦手な所は変わらないようでした。その中で、ディジ・インターナショナルの日本法人のZigBeeとセンサーを組み合わせた省エネシステムが、既存の技術をうまく組み合わせ既存のビルなどでもエネルギー使用状況をモニター管理できる手ごろな製品であり、米国らしいシステム作りとまずはやってみるというプラグマティックな発想を感じさせるものでした。
- 2011.2.9
TSUNAMIビジネスプラン発表会に参加。
― 今回は、?ジーエムメンテナンス、DCGシステムズ?、?クレステックの3社のプレゼンでした。ジーエムメンテナンスの三浦氏からは、ビル・マンション等の給水管洗浄を圧縮エアーを打ち込み気泡が高速で移動する際の高周波で異物を除去する工法の説明がありました。DCGシステムズの九鬼氏からは、半導体設計検証及び故障解析に必要な最先端技術を提供してきた米国親会社が、新たにELITE解析(非破壊による不良位置特定技術)とウエハースキャン装置(半導体製造歩留向上支援)の新技術を開発し、国内での市場開拓を始めたとの説明がありました。クレステックの大井氏からは、超微細加工の最先端の技術である電子線描画リソグラフィ(EBL)による装置の開発について研究開発資金の投入が先行する状況の説明がありました。特にクレステック社は日本の半導体産業を支える基盤技術を提供する立場にあり、現下のVCの低迷状態では資金調達は不可能に近く、技術の性格から公的資金でカバーすべき内容のものを一ベンチャー企業が資金調達に奔走しなければならない皮肉なオープンイノベーションの現状を伺わせていました。プレゼン後、主催者の呉氏からVC業界の現状と課題について講演があり、日本でVC市場が成熟しない幾つもの要因について解説をするとともに、その打破に向けての取り組みの決意表明がありました。
- 2011.2.2
スユヤe-パブリシング研究会オープンフォーラムに参加。
― PAGE2011の企画の一つとして毎年開催されているスユヤ伊藤さん主宰の研究会です。今回は、電子書籍の動向を統一テーマとして、既に相当数の電子出版を行っているPHPの取組み状況、ラジオカフェの対談等の電子書籍化の試み、XML技術をベースに電子書籍化を容易に行うディジタルコミュニケーションズのWord2ePubのソフトについてプレゼンがありました。PHPの高橋氏は、既存のハード出版物の電子書籍化に取り組んできた経験からビジネスモデルの差と相乗効果について話をしていました。著作権の扱いなどは一体化して行うべきで、販促の観点からも相乗効果が見られるところから、従来のハード出版の組織の在り方も変わらざるを得ないであろうと感じました。ラジオカフェの菊地氏は、新しい出版の世界が開かれる中で、体験・情報・活動などを共有する開放された空間が構築できる可能性についても言及していました。ディジタルコミュニケーションズの加藤氏からは、ワード文書から簡単に、電子書籍へフォーマット化をし電子書籍向けプラットフォームに掲載できるソフトの実演を行っていました。本を出すことの敷居が電子出版によって一挙に下がってくると、ビジネスの変化だけでなく、文化の変革も伴う面白い時代が来るかもしれないとの予感を感じさせるものでした。
- 2011.1.21
次世代照明技術展・インターネプコンジャパンに参加。
― 半導体関連のインターネプコンジャパン、LEDや有機ELによる照明技術関連の次世代照明技術展のほか、EVや自動車実装電子部品などの展示会を含めた大規模な展示会で、最近にない多くの人出でした。電通大発ベンチャーであるアプライド・マイクロシステムが次世代照明技術展に出展しており、同社の加藤社長と意見交換をしてきました。反応も良く、同社技術の実デモの機会が増えることを期待していました。極めて多くの出展があり個々の技術の理解に十分な時間が避けない状況でしたが、豊田通商エレクトロニクス社の準静電界という特殊な電界を使い人間を導体にした通信技術を利用した自転車のリアビューシステムに非常に興味を覚えました。まだまだ実験段階ですが、人体センサー・人体通信のような面白い展開の期待できる技術のようです。